2004/09/01(第71号)
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■ 大企業の社員が生き残る最後の手段 〜 恐竜は、なぜ絶滅したのか?
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⇒【前号までのあらすじ】サラリーマンというビジネスは、自分株
式会社の中では、1つの事業部に過ぎない。「会社の中に自分がい
る」と考えるのではなく「自分の中に会社がある」と考える。
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●こんにちは。ひと儲けドットコムの大和です。突然ですが、もし
あなたが、今から、次のような命令をされたら、どうしますか?
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今から街に出て、12時間以内に、現金一万円を合法的に
稼いできなさい。ただし、財布と携帯電話は没収します。
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●これは、ある起業家向けのセミナーで、実際に行なわれたエクサ
イズの例ですが、普通の人なら『そんなの無理に決まっている!』
と思いますよね?
●では、次の命令なら、どうでしょう?
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今、あなたの手元には、現金100万円があります。これを、
一ヶ月以内に、101万円に増やしてください。
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●どうです? 『これなら出来そうだ!』と思いませんでしたか?
これが「お金を増やす」という、基本的な考え方です。
●そして、この考え方を、大企業に当てはめると、次のようになります。
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今、会社の資金が100億円あります。これを、一年以内に、
101億円に増やしましょう。
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●これで、年商1億円の会社が出来上がります。つまり、100万
円を101万円に増やすのが簡単だとすれば、100億円を101
億円に増やすのも、そんなに難しくないということ。
●現在、いわゆる「上場企業、大企業」と呼ばれている会社は、高
度経済成長期、およびバブル期に蓄えた、巨大な資産を元に、毎年、
1億円の利益を上げています。
●そして、従業員が100人いるとすれば、一人100万円ずつに
山分けする。これが、現在の大企業に勤めるサラリーマンの生活を
支えている仕組み。
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●『だったら、このまま一生、大企業に勤めたほうが、お得じゃん!』
と思われるかもしれません。事実、我々は「大企業に勤めれば幸せに
なれる!」という教えを、しっかり守ってきたわけですから。
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●ところで、話しは変わりますが、『恐竜はなぜ、絶滅したのか?』
について、あなたは、どうお考えになりますか?
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「そりゃぁ、環境の変化に適応できなかったからじゃねーの?」
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●そのとおりです。つまり、最終的に生き残れたのは、強い者でも
なく、賢い者でもなく、「変化できた者」だった。
●1950年〜2000年までの時代、そして、2000年〜2050年までの時代。
明らかに「変化している」という風潮は、誰もが敏感に感じ取って
いると思います。
●ありふれた言葉を使うならば、価値観の多様化とか、少子化とか、
年功序列、終身雇用の崩壊とか、年金問題とか、人口の減少とか、
いろいろ理屈をこねることは簡単です。
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●しかし、ごちゃごちゃ言ったところで「将来、どんな世の中にな
るか?」なんて、誰にも分からない。たぶん、小泉首相にすら、分
からない。
●でも、1つだけ、小学生にでも分かる簡単なことがあります。そ
れは、「変化しているんだぁ」という事実。
●つまり、ここで大切なことは「どんなふうに変化するか?」を予
測することではなく、「ゆっくり確実に変化している」という現象
を、事実として、素直に受け止めること。
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●では、恐竜が、環境の変化に適応できなかった理由は何か? それ
は「大きすぎたから」です。だからこそ、体の小さいトカゲのほうが、
氷河期でも、落ち葉の下に隠れて、生き残ることができた。
●2000年に入ってから、大企業は、大きくなりすぎた体を、スリム
にするために、リストラ(希望退職制度)というダイエットを開始
しました。そして、2004年、その効果はあったと言えるでしょうか?
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●恐竜がダイエットをしても、それは「痩せている恐竜」になるだ
けであって、恐竜であることに変わりは無い。つまり、一度、恐竜
になってしまったら、もう二度と、トカゲには戻れない。
●そして、恐竜が死ぬ時、残った負債を銀行が抱え、その銀行に対
して、政府が公的資金を注入する。我々が毎月納めている税金は、
太りすぎた恐竜が死ぬ時の、葬儀費用として消えるわけですね。
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●では、どうすればいいのか? タイタニックでも、沈む時は沈む。
でも、いつ沈むかは、誰にも予測できないし、もしかしたら、沈ま
ないかもしれない。
●ですので、今のところ、一番オイシイのは、次のような生き方。
1.沈むギリギリまでは、タイタニックから降りない。
2.沈んだ時のために、自分専用の救命ボートを、こっそり作っておく。
3.脱出する直前に、船内に残された財宝を持ち去る(退職金)
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●事実、私は、最近、上記のような辞め方をした人に会いました。
その人は、サラリーマン時代から、自分のビジネスを始める準備を
着々と進めていました。
●そして、会社都合で退職。たくさんの退職金を貰って、それを元
手に、自分のビジネスを展開、精力的に活動されています。なんて
オイシイ辞め方なんでしょう!! 理想ですね。
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●これから、あと11年。2015年頃までは、上記の3つのポイント
を押さえながら、来たるべきときに備えて、準備しておく。そのた
めに、まず必要なのは、100万円を、101万円に増やす能力。
●大企業が稼いだ1億円山分けの取り分を増やす能力(社内で上司
に気に入られる能力)が通用した時代は、もう終わったのです。こ
れからは、必要以上に上司に媚びる必要が無いという、気楽な時代。
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●もちろん、あなたが今乗っているタイタニックは、あなたが定年
するまでは、沈まないかもしれない。だったら、そのままずっと、
乗っておけばいい。それはそれで、楽しい船旅です。
●その場合、上司に媚びなかった分、あなたの山分けの取り分は、
少なくなるでしょう。ですが、あなたは、それと引き換えに、かけ
がえの無いものを手に入れることができます。
●それは「自分で救命ボートを作れる!」という実力。それさえあ
れば、もう、老後の心配なんて必要無いし、年金問題さえ、どうで
もよくなるんですよ。そっちのほうが、魅力的だと思いませんか?
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(次号につづく…)
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■ シリーズ企画: 絶対に損したくない!退職準備マニュアル【24】
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テーマ: 税金
会社を辞めて、財形貯蓄を解約すると、税金がかかる!?
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●サラリーマンの多くは、財形貯蓄を利用していると思いますが、
会社を辞めると、財形貯蓄はどうなるのか? そして、税金はどう
なるのか?
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●その前に、まず、財形貯蓄について、整理しておきましょう。
財形貯蓄には、以下の3種類があります。
1. 一般財形貯蓄: 利息に対して20%の所得税がかかる。
2. 住宅財形貯蓄: 年金財形貯蓄と合わせて550万円まで利子非課税。
3. 年金財形貯蓄: 住宅財形貯蓄と合わせて550万円まで利子非課税。
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●つまり、2.住宅財形貯蓄 + 3.年金財形貯蓄 の合計金額が、
550万円以下の場合、利子に税金がかからないので、1.の一般
財形貯蓄よりも、オイシイわけですね。
●ただし、一般財形貯蓄は、いつでも自由に下ろせますが、住宅財
形貯蓄、および、年金財形貯蓄については、下ろすための目的が、
次のように決められています。
住宅財形貯蓄: 住宅の購入(新築、中古問わず)、建築、増改築
年金財形貯蓄: 60歳以降の年金として払い出す
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●もし、上記以外の理由で下ろしてしまうと「550万円まで利子
非課税」という特典が消えてしまいます。そのため、過去5年間分
の利息に対して、所得税が徴収されることになります。
●もちろん、財形貯蓄を「解約」した場合も「本来の目的以外で下
ろした」と見なされますので、課税対象になります。
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●では、会社を辞めた場合、財形貯蓄は必ず「解約」しなければな
らないのか? というと、そうではありません。退職後2年間は、
預け替えることができます。
●つまり、退職後、2年以内に再就職する場合は、再就職先の会社
での財形貯蓄に、切り替えることができます。ですから、慌てて解
約する必要はありません。
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●ですが、独立するつもりで辞めた人は、とりあえず解約して、手
元に現金を準備しておくほうが、その後のビジネスを有利に進めら
れるでしょうね。
●税金を取られた分は、あとでビジネスで取り返す! ぐらいの気
持ちがあれば、さっさと解約して、それを資本金にして、会社を作
ってしまうというのも、1つの方法です。
(次号につづく…)
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