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 05.  実践!レンタルサーバー探しの極意


『社長! レンタルサーバー会社が多すぎて、
どれがいいのか決められません!』


Webサーバーを手に入れるには、レンタルだけでなく、
いろいろな方法があることは前回で述べた。

しかし現実には、自前のサーバーを構築できるほどの
時間的、経済的余裕を持っている人は少ないはず。
多少の知識と経験も必要だ。

逆に言えば、そんなことに貴重な時間を費やすぐらいなら、
もっと本業に集中したほうがいいに決まっている。

本業とは

「そのWebサーバーを使って、
何がしたいのか?何を売りたいのか?」


である。商品の仕入れ、コンテンツの更新、広告、販売戦略など、
やるべきことは山のようにあるはずだ。

だから、ほとんどの人は、レンタルサーバーを利用することになるだろう。
毎月お金を払って、Webサーバーを借りて、使わせてもらうのだ。


そこで、レンタルサーバーを借りる時の注意だが、
まず最初に考えなければいけないのは、

「絶対に価格の安さだけで決めないこと」

である。

『同じスペックなら、安い方が良いに決まっている!』

という考え方は、Webサーバーにはまったく当てはまらない

何度も言うように、Webサーバーの性能は、そのスペック(ハード的性能)
だけで決まるものではない。スペックよりも環境のほうが重要なのだ。

では、あなたは、

・ スペックを良くすること

・ 環境を良くすること

のどちらに、より多くのお金がかかると思うか?


答えは「環境を良くすること」だ。
環境を良くするには、実は莫大な初期費用と維持費がかかる。

では、あなたにとって「スペックの良いWebサーバー」とは何か?

・ CPUが高速である。
・ メモリがたくさん積んである。
・ ハードディスク容量が大きい。


などが思い浮かぶだろう。でもこれらは全て、
「Webサーバーとして使っているパソコンのスペックを上げる」
だけに過ぎない。

ようするに、初めから高性能パソコンを買ってくるか、
もしくは自作パーツで増設すれば、誰にでも簡単に実現できる。
そして一度作ってしまえば、特に維持費はかからない。せいぜい電気代ぐらいだ。

それに対して「環境を良くすること」は、ものすごく大変で、お金がかかる
環境とは「Webサーバーをどこに設置するか?」である。
そして「その設置場所に繋がっている回線(バックボーン)の速度(太さ)」が重要だ。

そのサイトを見に来る人に対して、快適な接続環境を提供することが、
Webサーバーの最大の使命である。

どんなに優れたコンテンツでも、表示速度が遅かったり、
しょっちゅう「サーバーが見つかりません」な状態では意味が無い。

だから、Webサーバーの設置場所は、
より高速で安定したバックボーンと繋がれている必要がある。

そして、停電時の対応(予備電源)、耐震構造、24時間365日の監視体制、
冷却システム(空調)、入室管理セキュリティーなど、
「Webサーバーの安定した稼動を保証する」
ための設備が必要になる。

Webサーバーは、24時間365日稼動していて当たり前!

普通のパソコンのように「固まったら再起動すればいいや!」
というレベルでは済まされない。

もしYahoo!のサーバーが落ちて、たとえ数時間でも使えなくなったら、
どれほど莫大な損害が出るか?想像してみてほしい。

だから、Webサーバーの設置環境を良くするためには、
莫大な費用がかかるのだ。

もちろん、このような設備を作るためには、
相当な初期投資が必要であるから、
個人レベルや小さな会社にはとうてい真似できない

しかし「Webサーバーを作る」こと自体は、
パソコンとapache(アパッチ)があれば、
誰にでも簡単に実現できる。

もしあなたが自分のパソコンで自宅にWebサーバーを構築して、
それを誰かに有料で貸し出せば、
あなたも立派な「レンタルサーバー会社」である。

自宅だから設備投資も必要無いし、
その分、ハイスペックなパソコンを買ってきて、
「このスペックでこの価格!他社には真似できませんよ〜!」
って売り込む。

でも、あなたの家が停電しない保証はあるか?
地震や火災で潰れない保証はあるか?
泥棒が入って、パソコンを破壊し、データをまるごと盗む心配は無いか?
あるいはコンテンツを直接書き換えてしまう恐れは無いか?
誰かがパソコンを再起動しない保証があるか?
クリスマスイブにサーバーが固まったら、あなたはデートをすっぽかして、
サーバーの復旧を最優先でやってくれるのか?

どんなに価格が安くても、
無責任なサーバー会社を選ぶと、痛い目に合うのは目に見えている。


例えば、以下のようなケース。

■A社
-------------------------------
ディスク容量 : 200MB
メールアカウント : 20個
CPU性能 : PenV 1GHz
メモリ : 512
月間転送量 : 無制限
初期費用 : \10,000
月額使用料 : \8,000


■B社
-------------------------------
ディスク容量 : 500MB
メールアカウント : 50個
CPU性能 : PenV 1GHz
メモリ : 512
月間転送量 : 無制限
初期費用 : 無料
月額使用料 : \4,000


・・・よくあるパターンだ。
『B社のほうがディスク容量も多いし、価格も安い!

でも、A社もB社も、

・ サーバーの設置場所(国内or海外)
・ サーバーの設置環境
・ サポート体制
・ 障害情報(安定性)


について、何も情報が無いから、まだどちらが良いかは判断できない。

では「Webサーバーの設置環境を見極める方法」について解説していく。


● 国内 or 海外

『インターネットは世界中に繋がっているのだから、
Webサーバーはどこに設置されていても関係無いよ』

と思っている人はいないだろうか?

確かに、日本国内にいても、アメリカのサイトや、
フランスのサイトなど、自由に世界中のサーバーにアクセスできる。

しかし、やはり日本人向けのホームページを作るなら、
Webサーバーの設置場所も日本国内にすることを奨める。

なぜならば、
「物理的な距離が遠くなるほど、途中で物理的な
ネットワーク障害が起きる確率が高くなる」
からだ。

実は、インターネットという「通信ネットワーク」は、
音声電話回線網よりも「信頼性が低い」ことで有名だ。

携帯電話は別として、あなたが公衆電話や自宅の電話で話しているときに、
「いきなり切れた」という経験はどれほどあるだろうか?

ほとんど無いか、あっても数えるほどだろう。(相手が間違って切ってしまった場合は除く)。
それぐらい、音声通話ネットワークは安定しているほうだと言える。

もし、救急車や110番するときに、
「あれ、電話がつながらないなぁ・・・」
なんてことになったら大騒ぎだ。

しかし、インターネットが、
・ 繋がらない
・ 遅い
・ 途中で切れる

のは日常茶飯事。ようするに不安定なのだ。

ADSLだって、8Mとか12Mとか言っておきながら、
実質はその半分の速度も出ないのが常識だ。
だから「最大12M」と言っている。あくまでも「最大」ですから・・・ってぬかりない。

まぁ、電話網とインターネット網はプロトコルが違うから当然なのだが、
Webサイトの場合、
『どうせ「更新」ボタンを押せばすぐに再表示される』
から、それほど気にならない。

しかし、より快適なアクセス環境を実現するためには、
少しでも「繋がりやすい」場所にWebサーバーを置くに越したことは無い。

日本国内から海外のWebサーバーにアクセスするということは、
日本から海外まで数百キロメートルも伸びた通信回線の中を、
データが送受信されるということだ。

もちろんその途中では、いろんな通信事業者の、
いろんな通信機器(ゲートウェイやルーターなど)を経由する。
そのどこかで、何らかの障害が発生した場合に、
「繋がらない」または「遅い」という現象が起きるのだ。

だから、サーバーまでの物理的な距離は近いに越したことは無いし、
出来るだけ少ない経路で到達するほうが望ましい。


ただし、海外サーバーにもメリットはある。
それは、国内サーバーに比べて、圧倒的に価格が安いことである。

アメリカなどは日本に比べて土地も広いし、日本よりもインターネット先進国だ。
設置場所の土地代や維持費も安い。それなりに設備もしっかりしているだろう。
だから、ハードディスクも大容量の割には、月額使用料が安いので、お買い得感はある。

そして、海外サーバーのもう一つの利点は「日本との時差」である。

例えばアメリカの場合、日本とは昼と夜が逆転するので、
日本でのアクセスピークの時間帯、午後11時から深夜2時ぐらいまで、
アメリカでは真っ昼間なのだから、通信回線やサーバー資源をフルに使える。

このように、国内も海外も、それぞれに利点がある。
どちらを選ぶかは自由だが、やはり私個人的には国内設置を薦めたい。
間違っても価格の安さだけでは選ばないように注意してほしい。



● 設置環境

設置場所と同じぐらい重要なのは、その設備だ。
電源管理、入局管理(セキュリティー)、耐震管理、
温度管理(空調)、監視システム、保守体制
などなど。

電源管理は、サーバー管理の基本である。
たとえ停電しても、サーバーへの電源は供給し続けなければならない。
予備電源装置の確保は大切だ。

例えばノートパソコンをサーバーにすれば、バッテリーで多少は時間稼ぎできるが、あまり現実的ではないし、その程度のレベルで済む問題ではない

複数のサーバーを扱うサーバーセンターの場合、
そのサーバー本体だけでなく、ルーターやハブなどのネットワーク機器全て
電源を供給し続けなければならないのだ。


そして、忘れがちなのが、入局管理(セキュリティー)である。
これは単に、データをウイルスやハッキングから守るという意味だけではない。
「サーバセンターへの物理的な侵入を防ぐ」という意味である。

もしあなたが、Yahoo!のWebサーバーがどこに設置されているかを調べて、
かつその場所に簡単に侵入して、そのWebサーバー本体に直接触ることが
できたとしたら、あなたは何をするだろうか?

・ 電源ケーブルを切断する。
・ 水をぶっ掛けるか、ハンマーで殴ってぶっ壊す。

などの破壊行為も可能だが、まさかそんなことはしないとしても、
ハードディスクを初期化して全データを削除するくらいは思いつくだろう。

しかし、実際はそんなことよりもっと有益で恐ろしいことができる。
それは「ホームページの改ざん」である。つまり「書き換え」である。

Yahoo!のトップページつまり index.html ファイルは、
そのサーバーのハードディスクに入っている。
だから、そのパソコンに直接ログインして、
そのHTMLファイルを直接書き換えてしまえばいいのだ。

もちろん、ログインIDとパスワードを破るという壁はあるが、
telnetでの接続が可能だという点では、かなり危険な状態である。

もしYahoo!のトップページを、あなたが好きなように書き換えることができるとしたら・・・
宣伝、誹謗中傷、暴露 ・・・ なんでもアリだ。

つまり「アクセスの多いサイトのトップページを独占する」という行為は、言わば、テレビ局のニュース番組の生放送中のスタジオを占拠するのと同じぐらい危険な行為なのだ。

だから、防がなければならない。
ウイルスやハッキングなどの、ネットワークからの侵入だけでなく、
犯罪者の物理的な侵入も防ぐことが大切なのだ。


大手のレンタルサーバー会社は、自社専用のサーバーセンターを保有し、
かなり充実した設備で、あなたの大切なWebサーバーを守ってくれる
そのかわり月額料金が高くなる。

データセンター内部の様子を写真で公開しているサイトもある。
実際に入室して確かめることはできないが、
写真を見るだけでも、その雰囲気を確かめることができる。

内部の写真だけでなく、その管理体制や、
建物の詳細情報を公表しているところも信用できる。

逆に「一体どんな設備なのか?どこにあるのか?」
が不明確なレンタルサーバー会社は、
それが確認できるまで、いろいろ調べた方がいい。

メールや電話などで直接その会社に問い合わせてみるのもアリだ。
その応答内容や態度で「信用できる会社かどうか?」も判断できる。



● サポート体制

『Webサーバーなんて、立ち上げたら、あとは放っておくだけだから、
電話サポートなんてどうでもいい。』

と思ってると、あとで痛い目にあう可能性がある。

絶対に落ちない(故障しない)Webサーバーなんて有り得ない!

----------------------------------------------------------------
例えば、私が仕事で担当している大手通信事業者のWebサーバー
(400万人以上の加入者を対象にしている巨大サーバー)
の場合、全ての設備が2重化(予備のサーバーを用意し、
メインが落ちたらすぐ予備に自動的に切り替わる仕組み)
になっているが、それでも落ちることがある。
もちろん落ちた瞬間は大騒ぎになるが、
3重4重の防御システム自動復旧機能のおかげで、
サービスにはほとんど影響が出ない仕組みになっている。
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ようするに、それぐらい
「Webサーバーの稼動安定性を確保することは難しい」
ということを理解してもらいたい。

だから、もしあなたが、

・ 繋がらない!
・ FTP出来ない!
・ メールが受信できない!


などの状況に陥った場合、電話ですぐ
「どうなってるんですか?」
聞ける体制は重要なのだ。
(もしかしたらサーバー側の問題ではなく、あなたのパソコンの設定の問題の可能性もある。)

夜中だから受け付けられません』
『土日は休みだから月曜日まで待って下さい』


なんて平気で言ってくる業者もいる。
そうしている間にも、あなたのサイトのファンは確実に逃げていく。

だから「電話サポート体制が充実しているかどうか?」
という点も無視してはいけない。
もちろん電話対応の人件費がかかるから、やはり月額使用料は高くなるが、
いざと言う時の「保険」と考えれば、安いものかもしれない。



● 障害情報

『このサーバーレンタル会社のWebサーバーは、
どのくらい安定稼動しているのか?』


を知るためには、その会社のサイトが掲載している「障害情報」を見れば良い。

「○時○分、メール送受信ができないという障害が発生しました。」
「△時△分、復旧致しました。」


などの情報である。
現在の情報だけでなく、過去にどんな障害が起きたか?
そして、どの程度の頻度で起きているか?
が重要となる。

正直に公開しているところは、
数ヶ月から半年に1回ぐらいは、何らかの障害が起きている。
でも、その障害の内容によっては、それほど目くじらを立てる必要もない。

例えば「ある日、早朝6時から7時の間、メールの送受信ができなくなった」
としても、それが半年に1回程度なら、それは許せる範囲だし、
あなたも24時間いつもメールを送受信しているはずは無い。

つまり、障害0(ゼロ)のWebサーバーなんて有り得ないから、
ある程度の障害には目を瞑るしかない。


逆に言えば、障害情報を公表していないサイトは、かなり怪しいと思っていい。
よほどの大手レンタルサーバー会社で無い限り、
『障害情報が載ってないってことは、障害が無いってことか!』
と思わないように。そんなはずは有り得ない。騙されてはいけない。

じつは、障害発生頻度(安定性)という面から見たら、
プロバイダの無料ホームページスペースのほうが、
よほど安定性が高い(障害が少ない)と思ったほうがいい。

プロバイダは、膨大な加入者を抱えているわけだから、
初期設備投資も膨大で、優れたサーバー環境を提供できるからだ。

そして、もちろん安定稼動を第一に考えて運用している。
だから自作cgiの設置を禁止しているのだ。
不良プログラムが暴走するリスクを防ぐために。

でも、サーバーレンタル業務だけなら、
プロバイダじゃなくても、ぶっちゃけ誰でもできる。
だからこそ、慎重に相手を選ばなければならない。




さて、最後に、当たり前のことだが、
あなたがレンタルサーバーを借りたとしても、

プロバイダを解約してはいけない。

つまり、プロバイダにも今までどおり毎月使用料を払い
それプラス、レンタルサーバー会社にも月額使用料を払う
ことになるのを忘れずに。

なぜなら、レンタルサーバー会社は
「Webサーバーを貸す」
のが仕事であり「そのWebサーバーに接続する手段」は提供してないからだ。

つまり「Webサーバーに接続する」のは、プロバイダの仕事なのだ。

あなたがプロバイダに加入しているのは、
「インターネットに接続させてもらうため」だ。
そのおまけとして、無料ホームページスペースや
メールアドレスが付いて来るだけ。

つまり、あなたがどこに引っ越したとしても、どこに部屋を借りたとしても、
その部屋までの交通費、つまりJRやバスの運賃を払いつづけることに
変わりは無いのと同じだ。

プロバイダのアクセスポイントは、JRの駅に相当する。

自宅から駅までは遠いから、バスを使うだろう。
そのバスの定期代が、NTTやヤフーBBに払う料金である。
そして、JRの定期代が、プロバイダに払う料金だ。
でも定期だから、何時間乗っても定額である。

あなたは自宅以外に別荘を借りようとしている。
その別荘代金レンタルサーバー代金だ。

だから、別荘を借りるということは、お金がかかるということ。
あなたに最適な別荘が見つかることを祈っている。


成功のポイント : レンタルサーバーはスペックよりも環境を重視せよ!


さて、いよいよあなたも、自分のWebサーバーを手に入れることになるが、
その時に、絶対に決めなければならないのが「ドメイン名」である。
次回は、ドメイン名を決めるときのコツを、具体的事例を交えて解説する。


続き → 06. もう迷わない!ドメイン名はアイデア次第
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